もともと庭(というかバルコニー)に蟻が住み着いていたのですが、家の中に侵入してくるようなことがあったので、某「アリの巣コロリ」で駆除しました。
これにより家に侵入してくる蟻と、家庭菜園をしている花壇の土に掘られていたアリの巣を駆除できたのですが、それから数年してアリの巣コロリが効かないタイプの蟻が繁殖してしまいました。
このアリの巣コロリが効かないタイプの蟻が非常に厄介で、家庭菜園で植えている野菜でアブラムシを育てて、アブラムシと蟻の両方が大繁殖してしまったのです。
もちろん野菜は大ダメージを食らって、幼苗で葉を落としてしまうものや、ウイルス病の一種なのか成長が極端に遅い苗などが多く見られました。
しかも巣を家の壁の中に作っているようで、手も足も出せず中がどうなっているのか全く分からない状態でした。
そんな時に見つけたのがアリメツと言う蟻駆除剤でした。
目次
蟻を駆除するには蟻を知る必要があった
まず結果から話しますと、アリメツを使用して蟻駆除に90%位成功したのですが、我が家の場合は単純にアリメツを置いただけでは効果が薄かったので、何をやったのかなどを紹介します。
それと蟻を退治するには、まずそこにいる蟻を知る事が大切です。
ひと言に蟻と言っても、雑食性の蟻と吸蜜性の蟻に分かれていますし、巣をつくる場所も違いますから駆除方法が異なると言うことです。
蟻の巣コロリが効かなかった理由
我が家で繁殖したアリの巣コロリが効かないタイプの蟻は、アブラムシが出す甘い蜜(甘露)を吸う吸蜜性の蟻でした。
つまり蟻はこの甘露を手に入れる為に、アブラムシを天敵から守ったり、他の植物への移動を手伝ったりしてアブラムシを育てるのです。
まるで人間が乳牛を育てるようなイメージですよね。
そしてアリの巣コロリは、様々なタイプの蟻に対応する為に、顆粒やゼリーや黒蜜などで対応しています。
雑食性の蟻に効果的な顆粒は水分量が少ないので、暑い季節でも問題ありませんが、水分量の多いゼリーや黒蜜タイプは蒸発して効果が薄れてしまいます。
要するにアリの巣コロリで駆除できた、初めに我が家にいた蟻は雑食性の蟻だったのに対し、現在いる蟻は吸蜜性の蟻なので駆除することが出来なかったということです。
普通の人は蟻の知識なんてありませんから、蟻の巣コロリが様々なタイプの蟻に対応しなければならなかったのは分かるのですが、蟻の巣コロリはそこそこ高価な商品なので、黒蜜やジェルが蒸発する度に買うのは難しいですよね。
トビイロケアリだと特定した(追記:間違いでした)
我が家にいた蟻は、尻尾(正確には腹部)が尖って触ったら刺されそうな雰囲気があったので、はじめシリアゲアリの一種かと思っていたのですが、様々な特徴からトビイロケアリだと特定しました。(追記:ハリブトシリアゲアリという別の蟻でした)
- 家の壁の中や朽木や枯れ木に巣をつくる
- 腹部の先が尖っている
- アブラムシの甘露を好んで食べる
- 体長3mm前後で黒褐色
蟻の種類を特定するとき、以下のサイトに画像や説明がありとても便利でした。
ハリブトシリアゲアリだった
マクロレンズで拡大写真を撮り直して確認したところ、トビイロケアリではなくハリブトシリアゲアリだと言うことが分かりました。
やはりシリアゲアリの一種だったのですねぇ。
このハリブトシリアゲアリは、通常は家の壁に巣をつくることは無いようなのですが、繁殖して増えた蟻が行き場を失って、壁にあった隙間から侵入したのでしょう。
また樹上営巣性という事なので、壁の隙間が高所にあったのが気に入ったのかもしれません。
アリメツの販売店舗(楽天・Amazon)
私がアリメツを購入したのは楽天市場にあった送料無料で最安値だったショップです。
レビューも多くショップの対応も良さそうだったので、ホームセンターで探さずにすぐ注文しました。
ネットショップが苦手な人で時間がある人なら、近くのホームセンターで注文しても良いかもしれませんね。
アリメツは大手メーカーの商品ではないので、たぶん在庫として置いているホームセンターの店舗は少ないと思います。
ちなみにAmazonでも取り扱いがあり、レビューの件数がとても多かったです。
ただ私が購入した時は、楽天市場のショップのほうが安かったです。
Amazonは販売価格が変動することがあるので、購入する時は楽天市場とセットでチェックしたほうが良さそうです。
理想的殺蟻剤アリメツの効果的な使い方
アリメツの基本的な使用方法は、付属の容器をアリの通り道に置いて適量注ぐだけです。
この時に注意するのは、アリメツは直射日光で固まりやすく、雨水などが入れば効果が薄れると言うことと、付属の容器が軽くて風に飛びやすい事です。
直射日光については、アリの通り道に日影があれば設置場所をそこに選択するか、プランターや鉢など何か物を使って影を作れば良いです。
また雨の時については、雨天だとアリの動きも活発ではないので別の日に設置するか、雨水が入らないような工夫が必要です。
もしくはアリメツの専用容器付セット(緑色)を購入すれば少雨程度なら問題なく設置できます。
通常の容器(白い皿)が軽い問題については、コンクリートやタイル・木材など硬質の床に設置する場合は、両面テープなどで固定すれば風が吹いても安心です。
土の上に設置する場合なら、皿の周り四辺に爪楊枝や割り箸を挿すなどすれば風に強くなります。
芝生や草、枯葉など知面が安定していない場所の設置は不向きだと思います。
安定している置き場所を探すか、代用の容器を使いましょう。
容器代用は何を使っても良く、流れ出ないモノでアリが入りやすいモノなら何でもよいです。
使い捨て小皿でも、お菓子の容器でも、食材のパックを適当な大きさにカットしても良いと思います。
ちなみに私は、アリの通り道が後で洗える吸水性のない(シミにならない)コンクリートだったので、そのまま垂らしました。
アリメツが効かない時の対処方法
実は我が家にいたトビイロケアリ「ハリブトシリアゲアリ」には、初めアリメツも効果なしでした。
普段吸っている甘露が余ほど美味しいのでしょうかね?
そこでアリメツに少量のハチミツを混ぜたところ、抜群の効果がありました。
ハチミツ1に対しアリメツ4位の割合です。
ネットの情報では他に鰹節が良いとありましたので、家庭菜園で使う魚粉を混ぜてみましたが、我が家の場合は吸蜜性のアリの為か効果ありませんでしたね。
鰹節などの添加は雑食性のアリに効果があると思われます。
雑食性のアリなら、他にも金魚のエサやお菓子なども効果があるかもしれませんね。
また吸蜜性のアリなら、シロップ類や砂糖なども効果的だと思います。
ただし、アリメツは濃度が薄くなると効果も薄れるようなので、ジュース類の添加は不向きでしょう。
アリメツの効果は何日だろう?
アリメツを置いて、上手くアリが集まったら数時間で効果が表れます。
アリメツの説明書によれば4時間~10時間で中毒症状を起こし、少なくとも24時間後には死滅すると書かれていました。
我が家の場合は、朝設置して昼過ぎにはアリの行列が無くなっていましたので、即効性が高い蟻駆除剤だと言えます。
また説明書によると7日~10日で巣の中の卵が孵化して再びアリが現れるとありますので、その頃にまたアリメツを設置する必要があります。
この孵化した子蟻を対処しないと、また増えてしまうので気を付けて下さい。
実は我が家では、昼間に出るアリと夜間に出るアリが別のグループだった可能性があり、昼間は全くでないのに夜間は行列があるという状況がありました。
子蟻がいたので初め孵化したのかと思ったのですが、大人の働きアリも多くいたので複数のコロニーが壁の中にある可能性があります。
それでこの記事の冒頭で90%の駆除率と書いた次第です。
トビイロケアリは多産で時に数万匹の巨大コロニーをつくると言われていますので、
ハリブトシリアゲアリは巣の規模が大きくなってくると、サテライトコロニーと言って、女王蟻のいない働きアリだけの分巣を作るようなので、
これからも根気よく駆除していきたいと思います。
幸いアリメツはコスパが大変優れており、500円程度の価格でひと夏では使い切れないほどの量が入っています。
ありがたいですね。
アリメツの成分は何だろう
アリメツの説明書によると、成分は「水分、糖蜜他(糖分・ホウ酸)」と書かれています。
糖蜜はシロップの事ですから、つまりホウ酸が入ったシロップと言うことになりますね。
おそらくアリが好むよう調合されたシロップとアリが巣に帰って少し行動できるくらいの濃度のホウ酸なのだと思います。
ホウ酸の毒性を知る
ホウ酸はゴキブリの駆除なんかにも使われていますが、古くは目薬にも使われており、人間に対する安全性は高いと言われています。
しかし虫が死ぬのですから、家庭菜園をしている側で使うのは少し心配だなと思い調べてみました。
するとネットでは、安全性が高いという意見と危険だという意見が真っ二つに分かれている状態でした。
ちなみにリンクはしませんが現在のWikipediaに書かれた情報では、比較的安全性が高いという内容になっていました。
しかしながら深く調べてみると、それほど安全性が高いと言えるものでもありませんでしたので、ペットや子供の誤飲には十分注意する必要があります。
植物への安全性については、直接アリメツに触れるわけでは無いのと、アリメツを食べたアリの巣が家の壁中にあると言うことで我が家では問題無しだと判断しました。
もしもアリの巣が植物の近くの土中にあるとしても、微量であれば問題無しと思われますが、直接植物にかけたり土に撒くのはやめたほうが良さそうです。