エア食いする金魚の様子

金魚にエサを与えた後、エサはもう無いのに水面をパクパクしていることはありませんか?

もしも十分な給餌量なのに日常的に空気を食べているなら、そのエサが原因で金魚に悪い癖がついているのかもしれません。

それでは何故エサが原因で空気を食べるのか解説したいと思います。

また、エサ以外が原因のエア食い(鼻上げ)については下記ページをご覧ください。

【水面パクパク】金魚が空気を食べる原因【エア食い】













エサを与えらた転覆するまで空気を食べる

金魚にエサを与えると、それを食べ終えた後は、何時間もピチャピチャ空気を食べ続ける。

その後は背を浮かせたまま沈めなくなっていたり、水面をまるで逆立ちしているように尻を上げたまま漂っていたり、完全に転覆する金魚もいます。

それからまた数時間が経てば、いつものように普通に泳げる状態に戻っていますが、その間にするフンには空気が含まれていると言うのが、この癖(病気)の症状です。

これらの症状から原因を調べてみると、ネットではエサの消化不良や酸素不足など様々な情報が出てきますが、このケースでは空気を食べた以外の原因では腑に落ちないことが多いです。

つまり金魚が空気を食べた後に転覆する理由は、空気を食べたからと考えるのが自然なのです。

フンに空気が含まれて浮く

フンに空気が含まれる理由は、消化不良によるガス(つまりオナラ)が原因と言われることが多いのですが、激しいエア食いを伴うケースに限って言えば、本当に金魚が空気を食べているからフンに空気が含まれていると言った方が正しいのかもしれません。

普通金魚は口から取り入れた空気をエラから上手に出すことが出来ます。

しかし、激しいエア食いでは僅かな空気が誤って喉を通り、腸内に空気が溜まることも十分考えられます。

そんな少量の空気で金魚が浮くはずないと思われるかもしれませんが、リラックスした状態の金魚は少量の空気でも簡単に浮いてしまうのだと考えられます。

その証拠に、この状態の金魚を驚かせると一応は水中に沈んで泳ぐのですが、不自然なスピードで浮上します。

その様子はまるで、空気の入ったボールをお腹に抱えているようなイメージです。



金魚が誤って空気を食べる理由

しかし、そもそもなぜ金魚がエア食い(鼻上げ)するのかという疑問も生まれます。

実は金魚は空気を食べているわけではないと考えられます。

空気を食べているように見えるだけという表現が正しいでしょう。

では、なぜ金魚は水面で何をパクパクしているのでしょうか?

その理由は実に単純で、水面付近の水が美味しいからだと思います。

エサを沈下させる給餌器

画像のペットボトルは、沈下性のエサを投入後すぐに水面付近で食べられないようにするために設置したものです。

また沈下性のエサでも、何%かは浮いてしまうことがありますが、この給餌方法なら完全に沈むまで金魚は食べることが出来ません。

これを設置して暫くすると、ペットボトルの口からエサが出てくると学習したようで、水面をパクパクすることは少なくなりました。

またエア食いしたとしても短時間なので、不自然に転覆することもなくなりました。

それからまた何日か経過すると、不思議な光景を目にすることになります。

エサを与える時間でもないのに、ペットボトルの口をパクパクしている金魚が現れたのです。

もちろんペットボトルの中にエサはありません。

金魚は学習能力が高いので「おねだり」をしているのかとも考えられたのですが、ペットボトルの中を観察して理由が分かりました。

ペットボトルの中はエサから出た油膜がはって濁っている状態でした。

たぶんこの油膜から察するに、中から臭いが発生して金魚を誘引していたのです。

このペットボトルは、針金で水槽に吊って固定いる状態でしたので、これほど分かりやすく濃い油膜がはったのでしょうが、水槽に直接エサを入れている場合は、油膜の発生原因はその都度撹拌されて人間の目には見えません。

もちろん人間にはニオイも感じないと思います。

しかし犬のように鋭い嗅覚があると言われる金魚にとっては、エサを食べ終わった後も水面付近に美味しそうなニオイが漂っている状態なのです。

満腹感を感じないと言われる金魚が、美味しいニオイを嗅ぎつけるとどうなるかなんて、説明するまでもありませんね。

試しにこのペットボトル内の水を水槽内に開放してみた結果、エア食いが再発してしまいました。

またペットボトルでエサの粗脂肪が濃縮していたのでしょうか、以前よりも荒々しくエア食いをして、これまでで一番転覆していました。

もぐもぐバスケットを試してみた

ネットで金魚のエア食いについて調べると「もぐもぐバスケット」を使った治療方法を見つけたので試してみました。

この方法は知恵袋で活動中のymjcp282さんが考案された方法のようですが、ハムオさんという方が写真付きのブログで詳しく解説されているので、まずはそちらをご覧になると良いと思います。

もぐもぐバスケットで「食後の浮き」をほぼ克服! [もぐもぐバスケット給餌]

私はまず「もぐもぐバスケット」の効果や、実際にウチの金魚が上手に食べてくれるのかイメージできなかったのと、近くのホームセンターに「ひかりクレストプレコ」しか売っていなかったので、とりあえず園芸用の鉢底ネットと吸盤を使って自作バスケットを作ってみました。

自作もぐもぐバスケット

自作バスケットでプレコのエサを与えてみると、思ったより食いつきが良くガツガツ食べていました。

すぐに「もぐもぐバスケット」をネットで注文しました。

それから「もぐもぐバスケット」を使ってプレコのエサを与えていくと、完全転覆でエア食いのクセが強い金魚以外は、ほぼ完全にエア食いをやめることが出来ました。

ただしエア食いをやめても、既に内臓疾患などの理由で転覆病になっている金魚は、症状は少し良くなるものの完全に回復することはありませんでした。

モグモグバスケットでプレコのエサを食べる金魚の様子

このあと数か月間プレコのエサを与え続けたのですが、完全転覆した金魚(赤い琉金)が浮力でモグバスを突くのが困難になってきたため、他のエサに切り替えることにしました。

このもぐもぐバスケットを使った給餌方法はこれまで色々な事を試した中で一番効果がありましたし、はじめからプレコのエサしか食べていない金魚なら、エア食いをすることは無かったかもしれません。

エア食いが少ないエサが見つかった

エア食いをやめさせる方法をネットで調べると、消化の良いエサを与えると良いとか、小麦粉は悪者だと言う記事をよくみまけます。

私もそれを信じて、ネットで良いと言われているものは少し高くても奮発して購入していたのですが、正直どれも効果がありませんでした。

それどころか、中にはとても評判が良いエサなのに与えるとエア食いが悪化する(激しくなる)ケースすらありました。

そんなとき、日本ペットフードのエンゼルが転覆病に良いと言う評判を見かけました。

このエンゼルは私が子供のころには既に存在していたので、少し古臭いイメージがありましたし、価格が安すぎるので今どきの金魚のエサのほうが優れていると思い、何となく敬遠しておりました。

金魚用フード(金魚のエサ)エンゼルのイメージ

しかし使ってみると、驚くことにエア食いが落ち着いたのです。

すでにエア食いのクセが強い金魚は、何となくエア食いをしていましたが、いつもより軽めのパクパクだったと記憶しています。

どうやら値段が高ければ金魚に良いと言う考えは間違いだったようです。

調べてみると、このエンゼルという金魚用フードは、1965年(昭和40年)に発売された、超ロングセラー商品でした。

50年以上の販売実勢がある金魚のエサなのですから、実績を考慮するべきでした。

試しもせずに敬遠していた自分はバカでしたね。

それから現在まで1年以上エンゼルを与えていますが、エンゼルでエア食いが再発することはありません。

先ほど試しに過去にエア食いをした、消化に良いとされるエサを与えてみたところ、ピチャピチャ、ペチャペチャ、ペチャクチャと激しいエア食いをしました。

しかしこれは予想通りの結果で、やっぱりかと言った感じです。



エア食いをしないエサの共通点

ひかりクレストプレコとエンゼル(沈降性)には、分かりやすい共通点があります。

※考察に誤りがあったので下に追記しました。

それは粗脂肪が4%以上という点です。

また粗蛋白についても、33%以上と34%以上なので、他のエサより控えめな成分となっています。

もちろん沈下性という点でも共通していますが、その点についてはここでは少し置いておきましょう。

例えば、乾燥赤虫だと粗脂肪8%以上で、粗蛋白60%以上となっています。

また、頻繁に転覆が報告されている有名なエサでは、粗脂肪11%以上、粗蛋白42%以上というエサもありました。

このように脂肪や蛋白が多いドライフードは、水に入れた際に油分や旨味が溶けだして、水槽上部に溜まるのではないかと予想されます。

その証拠に、先ほども書いたように閉鎖された環境では油膜が発生してしまいました。

それと溶けにくい固いエサのほうがエア食いの予防には良い結果が出るようですが、これも水にエキスが出にくいと考えると納得ですよね。

※ここから追記

エア食い転覆は、粗蛋白や粗脂肪の割合が怪しいと思っていたのですが、沢山のエサの成分を確認したところ、それだけが原因とは言えないことが分かりました。

成分表のパーセンテージよりも嗜好性の高い原材料を使ったエサのほうが危険だと思われます。

つまりニオイが強く食いつきが良いエサが危険だと言う事になります。

これらの事から、水に溶けにくく嗜好性の高くない沈下性のエサが理想的だと考えられます。

ただし浮上性のエサは、溶けにくく見つけやすいとも言えるので、多少の空気誤飲を覚悟して使うのもアリなのかもしれません。

金魚の腸内でエサがどうなっているか?浮上性と沈下性の比較|株式会社キョーリン

こちらのキョーリン山崎研究所さんの研究結果からも、浮上性のエサでは多少の空気誤飲があるのではないかと思われます。

ただし転覆の原因は多少の空気誤飲よりも、長時間エキス水を食べ続けることが悪いのではないでしょうか。

油膜や脂肪分の溶けた非衛生的な水を食べ続けるのですから、肥満や感染症の原因になりそうですよね。

エサが原因で起こる金魚のエア食いまとめ

給餌後に発病する金魚のエア食いは、エサの成分が溶け出したことが原因だと考えられる。

この対策としては、水に溶けにくいエサを選んで与えることで改善が期待できる。

もしも今使っているエサをそのまま使って改善したい場合は、一度多めの水でエサを水に戻してから、エキスが出た水を切り、それを濯いでから金魚に与えると良いかもしれません。

また、目で見て水が汚れていなくてもエキスは水面付近に蓄積していくと思いますので、定期的な換水は必ず必要です。

それとこれは実験していないのですが、水面の油膜をろ過することが出来るスキマーを導入することで、水面のかき混ぜ効果でエサから出たのエキスを早くろ過できる可能性があります。

自分で実験したいところなのですが、金魚のエア食いと転覆に疲れて、新たに金魚を購入しなくなったため、現在は1匹しか飼っておらず、しかもエンゼルを与えているのでエア食いしないと言う状況です。

どなたか実験されましたら、結果を教えて頂けたら嬉しいです。

さてこの記事を書いていて、また金魚を飼いたい熱が高まってきたのですが、いまいる金魚の気性が少々荒いので悩んでおります。

もう大人になったのでケンカしなければ良いのですが、こればかりは入れてみないと分かりません。

最後に、金魚の食後のエア食いについては、エサからエキスが出ることを意識して対策すれば改善が期待できると思います。

しかし、すでに内臓脂肪や内臓疾患で転覆してしまう金魚については、エア食いを止めるだけでは完全に治すことは難しいと思います。

人間のダイエットと似ているのかもしれませんね。

※さらに追記・・・

新しく5匹の金魚を飼い始めたところ、その中の琉金が荒々しいエア食いを覚えてしまったので、別の対策を試したところ完全に転覆しない方法が見つかりました。

エア食い防止ネットを設置したら金魚の転覆病が治った

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